コールセンターのアウトバウンド・インバウンド

コールセンターのアウトバウンドとインバウンドの違いが分からない。アウトバウンド、インバウンドそれぞれの良さがあれば知りたい。

こんな疑問に答えます。

このブログを書いている私ikarushは、過去15年の間でコールセンターのオペレーターやヘルプデスク歴7年、QAの新規作成や2次対応も複数年携わって来ました。

そんな自身の過去や、仕事をした環境の中で得た知識を元に回答させていただきます。

コールセンターのアウトバウンド・インバウンド

少し前、とある企業のコールセンターの研修で仲良くなった女の子と話をしていたら、電話の仕事って初めてなんですがアウトとインって何が違うんですか?と尋ねられました。

アウトバウンドとは発信業務の事で、どんどん電話を掛け続けるのが主な業務。

逆にインバウンドとは受電業務の事で、お客様からの連絡に対応するのが主な業務です。

という訳で、アウトバウンドとインバウンドの違いも分からず勤務を決めたその子もスゴイですが、確かに自分も最初は分からなかったので、ここでアウトバウンドとインバウンドの違いや内容、性格的な向き不向きや身につくスキルなどについてまとめてみようと思います。

アウトバウンドとは「発信業務」のこと

アウトバウンドとは発信業務の事で、法人や個人に宛ててオペレーターの側から連絡をする仕事になります。

昔はセールス(営業)が主でしたが、最近は製品を購入された方へのアフターフォローや、その他製品の紹介、クレジットカード会社では督促(入金されない金額の支払いを促す)連絡など、様々な発信業務があるようです。

アウトバウンドの向き不向き、身につくスキル

新規営業のアポイントを取る仕事で言えば、求められるスキルはやはり客の要望やニーズを的確につかむ事、そして成約に結びつけるためのセールストークが挙げられます。
そして電話を続ける中で、成約につなげるための粘り強さや、無駄な努力をせず潔く切り捨てる判断力なども養われるでしょう。

(アポイントの)成約件数ノルマがあるコールセンターでは、成約の有無が重要となるため大変ではありますが、インセンティブ(成約件数により得られるボーナス)がある事も多く、通常の時給に掛け値をつけた金額を儲けられる可能性から、普通に働いて月給20万のところ30万以上。場合によってはひと月100万を稼いだ者もいたと聞いた事があります。(昔の話です。現在はそこまで多くの金額を与える現場は恐らくほとんどないと思います)

このような営業力が求められるアウトバウンドの現場では、勉強会があったり、会社経費でのイベントがあるところも存在します。

ただ最近はノルマのみで、インセンティブを一切設けていない企業もあり、そのため一攫千金を狙う人間は減り、逆に自分のタイミングで電話をしたい人間が集まるコールセンターという赴きもあるようです。

アフターフォローなどの業務はどちらかと言うとインバウンド向きな部分があり、明確にこの職種と当てはまるものはありませんが、新規セールスのアウトバウンド発信業務おいては、営業職が見事に合致します。
そのため電話営業で実績が出せるならば営業職に転身し、より自分の販売しやすい商品をセールスするポジションを目指すと良いと思います。

インバウンドとは「受電業務」のこと

インバウンドとは受電業務の事で、カスタマーサポートやヘルプデスクなど、コールセンターにおける多くの部分がこのインバウンドに当たります。

なお電話仕事で誰もが一番気になる“クレーム”ですが、インバウンドでの遭遇率は100%(誰にでもクレームが来る可能性がある)。アウトバウンドもセールス営業以外は遭遇する可能性があります。

コールセンター未経験で、クレームに対して非常に強い恐怖感やストレスを持っている方がたまにおられますが、最初から最後まで自分自身で解決するというケースはほぼありません。

多くのコールセンターにはSV(スーパーバイザー)などの上役や2次受け(よりテクニカルな対応を行うチーム)がおり、その方々にクレーム対応を替わっていただく流れが出来ていますので、クレーム遭遇率が低いという理由だけでアウトバウンドを選択するのは少々リスキーです。

インバウンドの向き不向き、身につくスキル

インバウンドにて電話をしてくるお客様と言うのは、基本的に何か「分からない事、解決したいこと」があって、その目的のための電話である事がほとんどです。

そのため、話の大元を聞き出すための傾聴力や質問力といった能力が求められると共に、養われるようになります。

その他、受電業務の中で身につけられるスキルについては、以下の記事で紹介しています。

このようなスキルは小売店での販売員やコンシェルジュスタッフ、カウンセラー、アドバイザー、介護スタッフなどなど、様々な現場で活躍する機会があるでしょう。

またインバウンドでの電話応対には、敬語やクッション言葉などの応対マナーの徹底が欠かせません

若い人などと電話連絡すると相手の方から「(敬語で話せないので)タメ語で話して良い?」などと言われる稀なケースもありますが、年配やお年寄りなど、特に日本語マナーに口うるさい方を相手にするとなると、これら応対マナーを身につけることで、より会話しやすくなるという利点もあります。

コールセンターのアウトバウンド・インバウンドまとめ

いかがでしたでしょうか。

アウトバウンド(発信業務)で営業トークが求められる現場では、営業力や発信力。粘り強く交渉する能力や、潔く切り捨てる能力が養われるでしょう。

インバウンド(受電業務)については、相手をおもんばかる配慮や応対マナー、それらを通じての傾聴力や質問力から、販売スタッフやカウンセラー、アドバイザーなどの素養が磨かれると思います。

自分が身に付けたい能力や磨きたいスキルに合わせたり、仕事をする中で気分的にストレスがより少ないものとして「アウト」と「イン」を選択すれば良いと思います。

なお今回の話とは一切関係ありませんが、自分も若いころ一攫千金を目指してブラック企業の門を叩いたことがあります。
その時の経緯を語ると、凄惨な想い出しかないのですが…

マァこの話は別の機会に書くようにして、今回はこれで終わりにします(‘ω’)ノ

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