ども!みなさまこん〇〇わ、ikarushです。
ブログライティングは久しぶり。
前回が2019/11/10でしたので、およそ20日ぶりの更新ですね。
そして今回も動画ネタです。
その議題は『.mov動画をWindows環境下のPremiere Proで編集する際の不具合を解決する方法』について。
字で書くとよくわかりませんね(苦笑
というわけで今回の議題、私の身に起こった問題を動画にしましたので、以下の動画を見てみてください。
動画の00:53辺りで、右側に表示のPremiere Pro編集動画の画面が、急に動画冒頭に移ります。
この症状を改善することが今回のブログ記事のテーマ。
Windows10やAdobe Premiere Pro、Adobe Media Encoderにて行った様々な施策についてを取り上げます。
以下の症状で困っている方は、このブログに一通り目を通していただくと改善策が見つかるかもしれません。
- Premiere Proで.movファイルが読み込めない
- Premiere Proで.movファイルを再生すると音ズレが発生する
- Premiere Proで.movファイルを再生するとフリーズするなどの問題が発生する
- そもそもwindowsで.movファイルが再生できない
- Windows10でプリインストールされている映画&テレビでは.movが正常に再生されるがPremiere Proで動作するときだけ不具合がある
【Premiere Pro】Windows環境で.mov動画を扱う際の4つの対処方法
長々解説を進める前に、先に結論をお伝えします。
- Adobe Media Encoderで.mp4ファイルに変換する
- 期限切れとなっているQuickTimeの.movコーデックをインストールする
- PCスペックを確認する(必要であれば増設や買い替えを検討)
- Mac環境で.mp4や.m4vファイルに変換する
なお当ブログ記事は症状発生のいきさつ、問題のファイル情報、様々行った対処作業、最終的な解決という時系列に沿った説明を進めます。
今回私の方で発生した症状以外の件でお悩みの方は、当記事の目次などを活用して、当該箇所をご確認ください。
また当記事について動画ファイル提供元のクライアント様から何らかの指摘があった場合、当該の動画やデータを削除・非表示にする場合があります。その旨何卒ご了承ください。
それではまず「症状発生のいきさつ」や「問題のファイル情報」から見ていきましょう。
Windows10プリインアプリ「映画&テレビ」で正常動作する.movファイルがPremiere Proでは不具合が発生する
そもそものいきさつは、クライアント様からiPhoneで撮影したダンス動画の編集を頼まれたことが発端でした。
そのダンス動画は、当ブログ記事の冒頭にてお伝えしたものです。
この動画をWindows10でプリインストールされている「映画&テレビ」で再生すると正常に再生されます(※)。
しかしながらAdobe Premiere Proに当該の.movファイルを入れて再生すると、冒頭動画でお伝えしたような急な画面飛びや画面のブレ。
さらにはシーケンス画面を操作すると、必ずといって良いほどPremiere Proがフリーズするという症状があり、対処を考えたという話です。
問題の.movファイルのプロパティ情報を確認するとフレームレートが「60.02fps」となっていた
次いで確認したのは当該ファイルのプロパティ情報です。
ここで見慣れない数値だったのがフレーム率(=フレームレート、fps)の値。
「60fps」の場合、59.94fps(29.97fpsの2倍)もしくは、60fpsが通例だと思っていたのですが60.02fpsというのが少々意外で、この数値がPremiere Proで問題を引き起こしているのではないか…と考えました。
PCスペックの可能性を除外して考えた
ちなみにですが、私のPCは最近(2019/11初旬頃)に新品を購入。
それまでは以下のようなロースペックPCを頑張って活用していました。
OS:window8.1(window8からのアップデート)64bit
CPU:Core i7-7770 デュアルコア(たぶん2コア4スレッド)
メモリ:24GB(8+16)
GPU:1GB(GeForce GTX650)
CUDAコア数:384
現在はドスパラ製ゲーミングPC「ガレリアXF」を導入。
こちらのスペックも比較用に掲載しておきます。
OS:Windows10 Home 64bit
CPU:Core i7-9700K (8コア8スレッド)
メモリ:16GB
GPU:8GB(GeForce RTX 2070 SUPER)
CUDAコア数:2560
SSD-HDD
これまでもiPhoneで撮影した動画(.mov)ファイルを扱う機会があり、その都度編集対応を行ってきました。
過去のPCスペックでは.movだろうとなんだろうと、レンダリングや書き出しに時間がかかっていたこともあり、.movが正常に動作しないということもしばしば。
しかし現在のPC環境ではPremiere Pro上の動作に以前までの不自由はなく、Media Encoderによる書き出しも正常に推移しています。
そのため「PCスペックによる問題」という部分は排除して、以下の3項目のうちいずれかの問題との切り分けを行いました。
- Windows10(OS)の問題
- Premiere Pro側の問題
- そもそものファイル自体に問題がある可能性
『伝家の宝刀』.mp4変換では改善しなかった
以前のwindow8.1 PC環境でも.movをPremiere Proで編集をすると、.mp4の動画ファイルに比べ少し重くなるような症状がありました。
そこで色々検索をすると確認できるものが、Adobe Premiere ProではQuickTime形式動画ファイル(いわゆる.movファイル)が正常に動作しない場合があるというものです。
この件に対応するための方法として、キャッシュのクリアなどある中の1つの有効な手段として、Media Encoderを利用して.movファイルを.mp4ファイルに変換するという方法があります。
ただここでフレームレートの問題が浮上しました。
先ほどお伝えしたように、当該の.movファイルのフレームレートは「60.02fps」となっているのですが、Adobe Media Encoder側の出力設定に、ソースと全く同じフレームレートにする設定というものがないのです。
ちなみにですが、当該の.movファイルの動画形式はYouTube向け動画などで多いH.264ではなく、圧縮率のより高いHEVC(H.265)でした。
Media Encoderでは動画形式も変更できるため、.mp4変換時にHEVC(H.265)を選択し操作しましたが改善されませんでした。
ちなみにMedia Encoder以外のソフトとして、VLC Media Playerでのエンコーディングも試しましたが改善はありませんでした。
それ以外の対処方法を様々試してみるが改善には至らなかった
どんな些細な問題でも、Webでググれば何かしらの情報が出てくるもの。
PC操作などで分からないことがあると、何でもかんでもググる事。
これ自体は正解だと思っています。
というわけで今回の症状について行った施策を、Premiere Proで良くある悩みや問題とセットにして、対応方法と結果(マァ全部ダメだったのですが…)。
そしてこれら情報元ソースを、当ブログの最後に掲載します。
対処①:キャッシュをクリアする
Premiere Proで発生する問題の多くは「動作が重くなって変な動作やフリーズが発生する」というものです。
これは動画編集を行う中で、Premiere Proが各種ファイルを早く読み込ませられるように独自にキャッシュを作成するのですが、動画編集作業をすればするほどゴミのようにたまっていくため、キャッシュをクリアすることで問題が改善する場合があります。
ですがこの操作では問題は解決できませんでした。
(ちなみに元フォルダからザックリ削除もやってます)
対処②:メディアブラウザの読み込みファイル設定が間違っている
知らなかったのですが、以前のPremiere Proバージョンでは読み込みファイル設定というものがあり、この設定で該当規格をOFFにするとファイルを読み込めないという仕様になっていました。
なお現在の最新バージョンでは、デフォルトですべてのファイルを読み込める設定となっており、この箇所をユーザーが任意に操作しない限り問題は発生しません。
(私が以前利用していたCC 2018でもデフォルトは全部OK設定です)
またmovファイル自体はPremiere Proで正常に読み込めるものとAdobeのヘルプにも記載があります。
対処③:ファイルが壊れているケースを考える
ファイル破損も考えたのですが、冒頭※でお伝えしたように(またYouTube動画でご覧いただけるように)Windows10プリインアプリの「映画&テレビ」で正常に再生されるため、ファイルの破損は考えづらいです。
対処④:QuickTime形式ファイルを読み込むことが出来るコーデックをインストールする
完全に盲点だったのですが、そもそもWindowsでは.movファイルの動画を再生することはできません。
というのも.movというのはMacが作成した動画規格であり、Windowsとの連動性がそもそもないのです。
そんなMac側の動画規格である.movをWindows環境で再生させるには、動画再生アプリQuickTimeをインストールするという方法があります。
しかしここで追い打ちをかけることがあるのですが、この動画再生アプリのQuickTimeのサポートは2016年に終了しているという事実。
つまり2016年以降、現在のWindowsに対応するQuickTime形は存在していません。
またサポートを終了した背景には、アプリ自体の脆弱性があります。
つまりインストールして問題があっても誰も責任取れないからねという話です。
なおPremiere Proユーザーにはありがたいことに、QuickTimeアプリではなくその動画形式を他のソフトで動かすためのコーデックをインストールするという方法があります。
このコーデックインストールによって、Premiere Pro上で不安定だった.movが正常に動かせられる。かつ脆弱性の問題は関係ないという事になります。
ただ残念ながらQuickTimeコーデックのインストールを試しても、当該のファイルは正常に動作しませんでした。
そしてコーデックをインストールしなくても.movを再生していた「映画&テレビ」が、そもそも良くわからない事になるのですが。
<参考>
WindowsでQuicktimeがサポートが終了?Windows10で使う方法は? | スマホアプリやiPhone/Androidスマホなどの各種デバイスの使い方・最新情報を紹介するメディアです。
https://appli-world.jp/posts/2496
対処⑤:Macで書き出したファイルが読み込めない
上記.movの規格をお伝えしたように、いまだにWindowsだからMacだからなどの規格同士でケンカする可能性はあります。
とはいえ.mp4に変換したり、QuickTimeコーデックをインストールしても動作しない。しかし「映画&テレビ」では正常に再生できるとなると、問題点が違う気がします。
対処⑥:Premiere Proに.movファイルを読み込ませると音ズレが発生する
この問題は過去のPremiere Proバージョンで多発していた問題です。
現在の最新バージョンではこの問題は基本的に発生しません。
なお当該の.movファイル再生時には音ズレではなく、画像ズレが発生します。
音ズレ以外のズレを検索して確認しましたが、症状を記載したページはhitしませんでした。
対処⑦:VFR(可変ビットレート)設定をCFR(固定ビットレート)設定に変換する
これはiPhoneで撮影した動画ファイルは全てVFR(可変ビットレート)という画質設定になっています。
VFR・CFRともに撮影時の画質設定に関する部分であることを踏まえ、.mp4変換時にCFR設定にて操作しましたが改善しませんでした。
クライアントにMac環境で.movファイルを他の動画形式への変換を依頼、.m4vファイルにて正常に動作した
色々紆余曲折して様々対応しましたが、私の環境上での対処はかないませんでした。
とはいえ問題の箇所は、Windows環境で.mp4変換してもPremiere Proでの動作は改善しないという点のように感じました。
そのためクライアントに依頼して、Mac環境で.movファイル以外の動画形式に変換いただくよう依頼。
そして、.m4vというファイル形式にて再生したところ正常に動作、編集が出来たという次第です。
最後に、今回の内容についてあらためてのまとめ。
そして気付きをブログの最後にお伝えします。
【Premiere Pro】Windows環境で.mov動画を扱う際の4つの対処方法【まとめと気づき】
ここでは冒頭にお伝えした結論を改めてお伝えするとともに、個人的な感触をコメントとして併載。
また今回の対応をしている中で感じた気づきや教訓についても併せて書いておきます。
- Adobe Media Encoderで.mp4ファイルに変換する
- 期限切れとなっているQuickTimeの.movコーデックをインストールする
- PCスペックを確認する(必要であれば増設や買い替えを検討)
- Mac環境で.mp4や.m4vファイルに変換する
なお自身の感覚でお伝えすると、①の方法でほとんどが解決するような気がします。
またQuickTimeコーデックをインストールしていない場合は、インストールするとなお良いでしょう。
.movファイルに限らず、動画編集をしていてPremiere Proの挙動が悪いなと感じるならば、キャッシュクリアを試しましょう。
それでも改善しない場合はメモリの増設をすると良いです。
ちなみに最後の動画ファイル書き出しが遅い場合で、CUDA(クーダ)系グラフィックボードを利用している場合は、GPUのメモリが低い可能性が高いです。
日常的に高精細なゲームもプレイするならNVIDIAのRTXシリーズを。
基本的にマルチメディア系の動画や画像編集が主な使い道であれば、NVIDIA のGTX 1000系シリーズの買い替えを検討すると良いと思います。
<参考>
GPU仕様一覧表 – NVIDIA GeForce Wiki*
https://wikiwiki.jp/nvidiavga/GPU%E4%BB%95%E6%A7%98%E4%B8%80%E8%A6%A7%E8%A1%A8
今回の対応で得た気づき・教訓
最後に今回の対応で気づいた事、得た教訓を掲載します。
周りに関係者がいない独学・フリーランスは思い込みによる立ち回りが問題となる
今回の問題、ググるにもまず「PremierePro iPhone」や「PremierePro mov」などで検索をしていて、QuickTimeコーデックに気づくまでずいぶん時間がかかりました(とはいえインストールしても改善していないため結論としては無意味だけれども)。
今回得た教訓としては、独学やフリーランスなど個人で勉強や対応される方は、得られる情報に限りがあり、個人的な思い込みで突っ走ってしまう傾向もあり、柔軟に情報を得ることの難しさを感じました。
最新のPCであっても万能と思うな
2点目はPCについてです。
PCにそこまで詳しくない方は、最新のPCは万能で何でもできるような印象をもっていますが、古参PCユーザーであればあるほど、企業や規格によるケンカや相性のようなものを感じている方が多くいます。
事実、以前のPCも今回PCもドスパラ製品を利用していますが、以前のPCではバッファロー製外付けHDDを過去に3回利用して3回破損しました。
そしてI-O-DATA製HDDは過去10年以上で3台使って、いまだ故障知らずという事実があります。(たまたまだと思いますが)
今回の.movというMac規格の話とWindows、そしてAdobeの件は良くわかりませんが、「今のPCでこんな事が解決できないなんておかしい」と考えるならば少々危険です。
切り分けをして問題点をあぶり出す
3点目の気づきは「問題個所の切り分け」です。
今回の問題は、Windowsの「映画&テレビ」は正常に再生されるが、Adobe Premiere Proでは動作に不具合が生じるというものでした。
しかし当該ファイル以外の.movでは正常に動作することもあるため、一概に「Adobeが問題だ!」と判断することも難しかったです。
とはいえどこの範囲での問題かを明確にすれば、対応方法についてもある程度の道筋が見えることも確かですので、切り分けは重要だなぁと感じたのでした。
今回の件、Mac環境で変換するのが正解かといわれると、Windows環境では一切何もできないという事になり釈然としません。
ただ同様の問題で悩んでいる方や、自身今後に同様の事が発生した場合のリマインドとして記事を作成しました。
本案件について具体的な改善策をお持ちの方がもしいらっしゃったら、アドバイスをご教示いただけますと助かります。
またPremiere Proの動作についてお悩みの方に、この記事が何かしらのお役に立てたるならば嬉しい限りです。
<今回記事を作成するにあたり参照したWebページ>
・Premiere Pro でサポートされているファイル形式|Adobe
https://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/using/supported-file-formats.html
・カガログ: 意外な落とし穴あり!iPhoneで4K60P
http://www.kagarogu.com/2018/11/iphone-4k60p-181102.html
・WindowsでQuicktimeがサポートが終了?Windows10で使う方法は? | スマホアプリやiPhone/Androidスマホなどの各種デバイスの使い方・最新情報を紹介するメディアです。
https://appli-world.jp/posts/2496
・Premiere Proでファイルを読み込むことが出来ないときの対処法 | 動画で学べるPremierePro
https://jmplanning.net/premire/1.html
・Premiere Proで読み込んだmovファイルが再生できない時の対処法 | ツレヅレガジェット
https://at-gadget.com/2019/01/29/premiere-pro-mov-mp4/
・【簡単】AdobeCCで「MOV」を「MP4」に変換する方法【拡張子の変更】 | SHULE WORK / シュレワーク
https://noda-biz.com/mov/
・【解決】Adobe Premiere ProでMOVのプレビューが赤や緑色になった時の対処法【アドビプレミアプロ】 | Block Genius
https://block-genius.com/others/adobe-premiere-pro-red/
・イトウ先生のTips note【Premiere Pro CC 2018】スマホで撮ったビデオ(VFRビデオ)のサポート – デザログ
https://designlog.borndigital.jp/?p=13909
・iPhone Xで撮影した動画をAdobe Premiere Pro CCで編集しようとするとズレる場合の対処方法 | ノウハウツリー
https://know-how-tree.com/archives/8030
同じ症状で困ってました。
結局私がたどり着いた答えは、
Windows 環境でmov素材で編集する時は
tmpeg mastering works 7でmovからmp4に
手間ですが変換する事が確実でした。