みなさんこん◯◯わ、ikarushです。
今回は、コールセンターの仕事がAIに取られてなくなるかどうか知りたい。
もし無くなるとするなら今から電話仕事をして、今後の転職やスキルの習得メリットがあるかどうか知りたい。
こんな疑問に答えます。
このブログを書いている私ikarushは、過去15年の間でコールセンターのオペレーターやヘルプデスク歴7年、QAの新規作成や2次対応も複数年携わって来ました。
そんな自身の過去や、仕事をした環境の中で得た知識を元に回答させていただきます。
目次
コールセンター業務は永久に不滅です
少々過激なタイトルなのは分かっていますが5年10年、いや15年以上も存続に問題ないんじゃないの?と個人的に感じますので、少し大見得切ったようなタイトルにしてみました。
昨今度々話題になっているAI(人工知能)による仕事がなくなるという話。
例えば経理関係業務が完全AI化するとか、法律関係の仕事が機械にとって代わるとか。
自動運転技術が日常まで広がり、Uberのようなサービスが受け入れられれば、タクシーやハイヤーのようなものが大打撃を受け、バスなどの公共サービスも今よりさらにミニマム化するのは必至でしょう。
しかし全く影響を受けない職種がある事もしかり。
例えばコンピューター技師やエンジニアは、これからAIを使ってサービスを展開していく中心に位置しますので、世界規模でニーズが高まる事は確実。
その他、学校教諭やソーシャルワーカー、監督者(経営者やマネージャー)、Webプログラマなども無くならないと言われています。
【参考】
AIで消える職業ランキングと現代の技術を比較してみた | マサオカブログ
そして今回取り上げるコールセンター業務、いわゆるオペレーターですが、これも簡単にはなくならない職業だろうと考えています。
コールセンター業務がなくならない理由
理由その①:日本語を公用語とする人口の問題
日本人と言うのは日本語を公用語とする人種…なんて、わざわざ説明する必要もないですが、この日本語という言語を流暢に話せる人間を育成するのが非常に難しいという事が1つめの理由です。
コールセンターで仕事をしていて、外国籍の方と日本語で話す機会はままありますが、そのカタコト会話の多くが要領を得ず、何を伝えたいのか解釈するのが難しい事が多々あります。(もちろん無茶苦茶流暢な日本語を話される方もおられます)
現在の米国企業のコールセンターは、ほとんど全て海外にアウトソーシングされ、その主な国としてはフィリピンやインドが挙げられますが、日本語が諸外国で公用語化されない限りは、わざわざ住んでいる自国内で日本語習得を目指す人は多くないでしょう。
よって習得が難しく、かつ流暢に喋る事が就労キャリアにつながらない日本語習得は、今後も日本人のみで使用されるため、流暢な日本語対応が求められるコールセンターは今後も国内で運用されるだろうと考えます。
理由その②:AI(人工知能)のトークスキルが一般化するにはまだ時間がかかる
これはAI(人工知能)という言葉が独り歩きしてしまっているがための話ですが、現時点において思考ロボット型AIというものはこの世に存在せず、ゆえに「ドラえもん」のようなものが作られるのはまだ先の話という事です。
(実際にドラえもんも22世紀のネコ型ロボットですしね)
では現在主流のAIは何かというと、ビッグデータを活用し適性や均一化された中から回答を導きだすものや、ディープラーニングによって認識力を備え、指定されたルールの中で求められた結果を作り出すもの(例えば音楽を作ったり、特定の画像を抽出したり、絵を描き出すなど)であり、相手の発言を思考し即座に回答するようなAIはまだまだ少ないのが現状です。
(Softbankの「ペッパー」や、女性型案内ロボット「ARISA」などありますが、まだ試験運用の段階に過ぎません)
【参考】
女性型案内ロボット「ARISA」東京都の実証実験に参加 都営大江戸線・上野御徒町駅にて | ロボスタ
よってまだまだ生身の人間が、電話応対の主力である時代が続くと思われます。
理由その③:利用者が新しいサービスについて行けない可能性

今度は運営サイドではなく、そのコールセンターに問い合わせるユーザーの話。
コールセンターに問い合わせをする年齢比率など出しても、10代~90代まで幅広くいるでしょうが、しかし連絡する頻度が高い年齢層は中年~高齢の方ではないかと思います。
それは携帯電話やスマートフォンが世の中に生まれ、幼少や学生の頃からそれらに触れているのは現在の40代より下の年齢である事。それ以上の方は幼少期や学生の時代には基本的に電話しかなく、故に携帯電話やスマートフォン、PCなどに触れるのが遅くなった分、時代的な慣れや理解も人それぞれで、使いこなせない年代となっているからです。
少し話が遠回りしそうなので結論を言うと、年配者である客が文字チャットでのサポートを拒み、さらにAIのような機械に対応されるのがイヤという意見が多いだろう事から、運営側も人間に対応させる。
それがためにコールセンターは今後もなくならないだろうと考えます。
日本は他の先進諸外国と比較しても男女ともに寿命年齢が高いことで有名。
そしてその平均年齢は年々上昇しています。
お客が高齢化する。しかし新しいIOTに対しては理解を示さない。
そんな状況が継続するならば、サービスを提供する側もおいそれと変化することができません。
もちろん優れたAIを、人間を働かせるよりも安いコストで運用できるようになれば、客側が変わらなければいけない状況になるでしょうが。
コールセンター業務は永久に不滅です:まとめ
少し小難しい話となりましたが、
- 習得が難しく話せるようになってもメリットの少ない日本語
- AIが人との会話をスムーズに処理するまでにはまだ時間がかかる
- コールセンターに連絡する客側が機械に対応される事に嫌悪する
以上の3点が、今後もコールセンター業務がなくならないという理由であると考えました。
とはいえこのコールセンター業務が安泰の時代というのも、せいぜい今後10年~15年くらいまでの話であって、タイトルした「永久」のものではありません。
(虚偽のタイトルである事をお詫びします…)
2040年代にシンギュラリティ(技術的特異点)が起こり、人工知能AIが現在の人間レベルで運用でき、かつ容易に手に入る世の中になれば、「Detroit: Become Human」のような未来がやってくる。
その時は、コールセンターそのものが世の中に存在しない、なんて事にもなるでしょう。
詳細な未来は分かりませんが、今すぐ電話仕事はなくるわけではないという事でご理解いただけると嬉しいです。
今回のブログ記事作成に当たり参考にした書籍等のご紹介
落合陽一さんの本は難しい内容のものも多く、何冊か目を通した中で一番読みやすかったのがこの「日本再興戦略」でした。
過去・現在・未来という時代の潮流を俯瞰しながら、具体的な日本の未来像を語る話は非常に面白く、読む価値ありの1冊だと思います。
また自分がまだ読んでいない物を載せるのもおかしな話ですが、本屋でパラパラと立ち読みしたところ面白く読みやすい1冊だったので、こちらも同様にリンクを載せておきます。
「AIや人工知能、ディープラーニングの解説書」と聞くと、理系のエンジニアのような方しかついて行けない内容の本…という印象を受けますが、この本は文系の自分でも「なるほど!」と理解できた1冊でした。
「ドラえもん」や「タチコマ」のような、自分で考えて行動する人工知能はまだこの世に生まれていないという話と、日本や世界の人工知能研究の過去と未来について解説されていて、AIって何?という質問に一定の解答がなされていると思います。
FUCTFULNESSを知ったのは昨年末、まだ日本語版が発売される前に、Twitterでフォローしているキュレーターの方々がこぞって「これは2019年内に皆が読むべき1冊だ!」と声高に言われていたので購入しました。
想像以上に分厚い本で、Amazonから届いた物を見た時に、正直読み切れるか不安でしたが、フタ開けてみたら3日程度で読み切ってしまいました。
またロシアW杯で活躍したアノ人も最近この本について語られていたので、そのTweetを載せておきます。
Detroit: Become Human(デトロイト:ビカム ヒューマン)は、人間とアンドロイドが共存する世界で、3人の立場の違うアンドロイドが主人公となって、人間との絆や共存のために選択したり奔走する、終始映画のような映像美のアドベンチャーゲームです。
発売当初から人気で自分もすぐプレイして、この手のゲームとしては珍しく3周ほど遊びましたが、たぶんトゥルー(ハッピー)エンドは迎えてません(苦笑)。
ただ「アクションとかの、タイミングよく色々ボタンを押すゲームが苦手」という方でも問題なくプレイ出来る難易度と、そして誰でもプレイ出来るテーマと操作性なので、没入感タップリで遊ぶことのできる優秀な作品だと思います。
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