書籍レビュー:アトピーが治った

書籍「アトピーが治った」

急に病気のネタです。

人に言う事はもう稀な気もするのですが、自分は幼少の頃からアトピー性皮膚炎を患っています。
自分が幼少期を過ごした80年代は、「アトピー性皮膚炎」と「(食物性)アレルギー」と言うものは一緒のもので、

  • アレルギーに関連するものは食べなければOK
  • 大人になれば勝手に治る
  • かゆかったらステロイド塗ればOK

という3点セットがどの医者に掛かっても鉄板メニューなのでした。
ちなみに自分はもう1つ「小児性ぜんそく」というのも患っており、少しでも激しい運動をすると呼吸困難というのが毎日の定番コース。

なお現在は…というと、「小児性ぜんそく」は治ったような気がしますが、「(食物性)アレルギー」は良く分からず、そして「アトピー性皮膚炎」は全く治っていないという状態です。

「彼を知り、己を知れば、百戦殆うからず」

しかし「アトピーだから(汗をかかないように)運動をしなくて良い」とか、「(食物性)アレルギーだから、1人だけ別メニューの給食を食べて良い」とか、そういう学校文化は特になく、皆と一緒に過ごし学校生活を送っていましたが、かゆみはいつでも(今でも)襲って来るもので、「(皮膚を)掻く」=「不潔」と捉えられ、小・中・高と良くいじめられました。
もちろん「アトピー」はいじめの言いがかりに過ぎないでしょうが、コチラとしてもアトピーである事の劣等感みたいなものを感じているがために、「堂々とすれば良い」というモチベーションにはなりませんでした。

さすがに大学や社会人になってから、「お前アトピーなの?マジか!超フケツじゃん!」みたいな事を言われる事はほぼありませんでしたが、昔からある劣等感からは解放されず、「何故ボクだけこんなにツライ思いを…」的な気持ちになることは多々あります。

食生活や運動などの面で、何か「抗アトピー」的なことをしてきたか…と問われると、微妙なところはあります。
無論、時期時期によって漢方に頼ってみたり、民間療法的な謎医療に走った事もあったし、特に身体に気を遣っていなくともアトピー症状が一切出ない事もありました。

しかし根本的な治療が為されたとは言い難く、また時間が経つと身体全体にかゆみが顕れ、それこそ無意識のうちに掻く。
それが深夜寝ている時などの場合、白Tシャツが血に染まっていたり、シーツに血痕があったりと、死体があれば密室殺人さながらの状況は良くあるのです(笑)。

「長いこと休んでも治らない病気なんて、そんなのもう入院する以外ないんじゃないの?」

そんなある日、職場の上司から言われた言葉で我に返りました。

自分自身でも「最近のアトピー事情」を知らず、両親や祖父母などと幼少期を過ごした知識だけで、昔からある自分の身体に対峙していて気づかなかったのですが、自分が(30年以上も)患っている「アトピー性皮膚炎」というのは、それこそ一般的に見て「大病」なのか!という事に改めて気づかされました。

そして、その時から「現代のアトピー事情」を知るため、Amazonのレビューなどを参考に複数冊、関連書籍を読み始めるに至ったのです。

「病は気から」は、あながち間違いじゃない。

前置きが長くなってしまったのですが、ここからが本のレビューです。

この本に記事を寄せられている方々は、大人になってもアトピーが治らず、その間自分と同様に苦しみ、そして苦しみぬいてから独自の治療法を見つけ、完治などに至った経緯が書かれている内容です。

他の書籍と違い、具体的にコレをやったから治った。コレは治療の妨げになるからやっちゃダメという事には触れておらず、著者を含めての「人生のアトピー談義」みたいなものが載せられています。

そして本の中で特に重要な要点が、
「治ると信じて信じぬいたから治ったんだ」という実感を、寄稿された皆さんが持っているという事でした。

正直自分を含むアトピー患者の(家族ではなく)当人としては「この治療法でホントに治るのかな?」という疑念は常にあるのです。
というのも、前置きとして書いた通り、今も昔も医者に「ステロイド塗れば治るからね~♪」と言われ塗ったが治らない。そして徐々に塗る量が増えても改善せず、より濃度の高いステロイドに変えなくてはならず…というのが一般的な話だから。
そして多くの方が「脱ステロイド」をするとダイエットのリバウンドの如く、アトピーの急襲に遭ったりする中で、漢方に行ったり民間療法に流れてみたり。
そして「人によっては改善する場合もある」というのが、このアトピーの難しいところで、「○○ちゃんは夏休みの1ヶ月、毎日海で泳いでたら自然に治ったよ!」などという都市伝説みたいな話がフツーにあるのです。
じゃぁ何でボク・アタシのは治らないの?とかなってくると、治療法そのものに疑念を抱いても仕方ないのです。

けれどその疑念を取り払い、「コレで大丈夫!」「コレで治す!」と信念を持って治療に臨んでこそのアトピー退治というのも、あながち間違いじゃないなぁと、この本を読んで痛感しました。

とは言え、すぐにポジティブ・シンキングできる訳でもないんですがね。。。

今後も書籍レビューという形で、アトピー関連をテーマにてお届けしたいと思います。その際は出来るだけ前置きを短く、より書籍内容に触れながらお伝えできるようにチャレンジしますね。

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